ゲームは、1日1時間?自分で感覚を体得する機会を奪っているように思います
川崎市宮前区、鷺沼駅徒歩3分ハイツ鷺沼303で、考える力をみがく、パソコン家庭教師の運営、講師をしております前川です。最近やっと、本を読む余裕がでてきました。つい先ほど、すいのこ氏の「eスポーツ選手はなぜ勉強ができるのか トッププロゲーマーの「賢くなる力」」を読了しました。私は先走って、eスポーツが次回オリンピックフランス大会の種目になると、どこかで言ってしまったかもしれませんが、どうやら噂どまりのようです。失礼しました。
しかしながら、2021年4月22日付けで「国際オリンピック委員会(IOC)は4月22日、eスポーツタイトルを競技種目とするオリンピックライセンスイベント「Olympic Virtual Series (OVS)」を正式発表した。OVSは5月13日から6月23日にかけて実施される予定。eスポーツがオリンピックの公式競技として扱われるのはこれが初めて。(引用:Game Watch IOC、史上初となるeスポーツを使ったオリンピックイベントの開催を発表)」との記事を見つけました。2020年8月4日初版の、すいのこ氏の本によれば、当時まだ、平和の祭典であるオリンピックにeスポーツをスポーツとして認めるかという議論もまだだったようで、そうした意味では、議論は進展しているどころか、フランス大会の参考種目になり得るのではないかとの期待も出てきます。
私もゲームはする方ですし、した方です。最近では、どちらかというと、ゲームによりますが、ゲームをした方が賢くなる気がします。そういう意味で、eスポーツは注目すべきイベントなのですが、やはり競技としてのゲームは閉じた狭い世界で生きることになり、そうした生活をあまり推奨できません。ただ、すいのこ氏の本のよれば、ゲーム実況やYoutube動画作成など、ITの世界さらには、今後のeスポーツの発展によっては、活躍の場はますます広がり、一躍時の人になる可能性が高い。すいのこ氏自身もプロゲーマーでありながら、本を書いていらっしゃるわけで、ゲームだけうまければ良いというわけではないようです。
すいのこ氏がプロゲーマーに「賢い」人が多いと言うのは、本を読んでなんとなくわかりました。自分自身を内観し、マインドをセルフコントロールするには、それなりの語彙力と文にする能力が必要なのですが、高学歴の方も多く、どうやらそうした能力に長けていらっしゃるように思います。そうでなければ、ゲーム実況などできるものではありません。また、大会に勝つために練習をするのですが、どうすれば勝てるようになるかを常に考えてプレイするのは、スポーツ選手のそれと何ら変わりません。
私のゲーム経験は、どちらかというとロールプレイングゲーム(RPG)、タクティスバトルゲーム、パズルゲームの記憶が強く、最近の3Dサバイバルゲームのようなゲームは経験がありません。ああそういえば、格闘ゲームはストリートファイターだけやったことがありますね。競技としてのeスポーツは、1つのゲームに固執して熟練度を上げなければなりません。陸上競技や体操、水泳の選手のように、複数種目にエントリーするという話は、すいのこ氏の本には記されていませんでした。そういう意味で、eスポーツ選手すなわちプロゲーマーとして職業を選択することは、まだまだそれ相応のリスクがあるように思います。また、プロゲーマーが「賢い」のではなく、賢いだけでなく目標を高く持ち成長を続けられる人がプロゲーマーとして選ばれているようにも思います。
プログラミング教室としては、ゲームをやるのであれば、幅広くやっていただきたいと考えています。1本のゲームにのめり込むのも悪くないですが、ゲームをやるにはゲームのルールを理解しなければならず、実はそこが頭を使うところであると私は考えます。私が多く親しんだRPGなどは、村人との会話を文字で読み、ストーリーを理解しなければクリアすることはできません。すいのこ氏がゲームの影響についてインタビューしたお医者さんは、どちらかというと脳を同時に使うアクションゲームを勧めており、それに異を唱えることはしないのですが、まだまだゲームについての理解は十分ではないというのが感想です。
ゲームは1日1時間というのが世の親御さんの一般的な認識のようですが、先ほどのお医者さんの話によれば、医学的に根拠がある話ではないそうです。私の経験で言えば、まず無理です。特に、RPGは、キリのよいところでセーブし、できるだけ間を開けずにプレイしなければ、学校のこともあって忙しく、ストーリーなど頭に入ってきません。これでは、ゲームの効果は半分以下です。先日、久しぶりにプレイしたファイナルファンタジー7(FF7)、ファイナルファンタジー8(FF8)、キングダムハーツのラスボス(クリアするための最後の敵)を倒すだけに3時間かかりました。
もしラスボスを倒している最中にゲームは1日1時間と強制的に電源でも切られようなら、ブチ切れて暴れ、当たり構わず破壊していたでしょう。ここまで来るのに、どれほどの苦労をしたかわかってるのかと。こうした理解が得られない状況は、eスポーツに対しても同じようなものだと想像できます。ただ、自分の操作ミスで、セーブを失敗することもあり、自己責任という感覚は早くから身についていたような気がします。自己責任ですから、感情をぶつける場所もなく、キレてゲーム機を壊してしまっては元も子もありません。世に見えていないゲームの効果は、そうした感情のセルフコントロールにもあるはずです。
まだまだ教育機関の力が強いようですが、時間の問題でもあります。なぜ誰も言わないのか、完全に社会が洗脳状態なのか、時間で区切られた生活の悪影響はもっと言われてしかるべきです。親に時間を区切られると子供は考えなくなります。宿題の時間、ご飯の時間、ゲームの時間、お風呂の時間、寝る時間。素直で良い子ほど、時間の感覚がなくなるでしょう。特に、ご飯の時間がいけない。母親が家庭的であるほど、決まった時間になると、ご飯が出てくる。出てきたご飯を疑うことなく食べるだけ。腹が減ったというまで放っておいた方が、自分で頭を使う。自分でコンビニで弁当を選んで買う方がよっぽど頭が良くなる気がするのですが、世の中一般の考え方とズレているでしょうか。
ともかく、ゲームは1日1時間と区切るのは私は反対です。時間管理も本人に任せ、睡眠不足も、勉強不足も経験した方が良い気がします。お酒を飲み過ぎるなと言われているのに、深酒するなど日常茶飯事の大人に、ゲームは1日1時間と言われても説得力がありませんよね。当プログラミング教室では、教室時間内でやることは自分で決めてもらっています。もちろん最初は時間の使い方は下手ですが、少しずつうまくなっていく。ゲームは1日1時間?自分で感覚を体得する機会を奪っているように思います。